10月18日 ドバイ(→大阪→東京)





<第七日>


今回の中東周遊旅行・最終日となったこの日はドバイの市内観光を楽しみます。ユースを発
ち、最寄のバス停からバスに乗ってダウンタウンへ。車内は出稼ぎと思われるインド系の労働
者たちで混み合っていました。ここドバイは人口の7〜8割が外国人であるというとても国際的
な街なのですが、その大部分は出稼ぎ労働者です。





 バスに20分ほど揺られ、終点のバスターミナルで下車。ここドバイは、今回の旅で訪れたアン
マンやカイロとは違い、湿気があってかなり暑く感じられます。そんな中、徒歩にてヘリテージ・
ハウスへ向かいます。ここはアラブの伝統的かつ典型的な住宅を再現した博物館。19世紀か
ら20世紀にかけての人々の暮らしぶりを知ることができて興味深かったです。


 さらに筆者は、アブラと呼ばれる水上タクシーに乗ってクリーク(運河)を渡ります。この乗り
物は、ドバイが今日のような発展を遂げるかなり以前から、市民の貴重な足として親しまれて
きました。その姿は、かつてここがペルシャ湾随一の貿易港として栄えた古き良き時代の名残
を今に伝えています。



ヘリテージ・ハウス




水上タクシー「アブラ」



 クリークを渡り、船着場より程近いオールド・スーク(市場)を散策。布地や雑貨を取り扱う店
が多く建ち並んでいます。ドバイらしく、ここも国際色が実に豊かです。中東の強い日差しを遮
る、独特な形のアーケードが印象的でした。


 スークをひとしきり冷やかした後はそこから程近いドバイ博物館へ。18世紀に建てられた城
砦を起源とするこの建物は、堅牢な造りが大変特徴的です。もちろん内部の展示物も見応え
充分。かつてこの地の主要産業だった真珠漁や、砂漠という厳しい自然条件下での生活ぶ
り、さらには急成長を遂げつつある今日の様子など、この街が辿ってきた歴史を垣間見ること
ができます。



オールド・スーク




ドバイ博物館



 博物館見学を終え、アル・グバイバ・バスステーションへ。バスに乗り、オイルマネーをバック
に近年リゾートホテルが次々と建てられているジュメイラ・ビーチへ足を運びます。20分ほどで
バスを降り、炎天の下を歩き出します。猛暑でも困らぬように造られた冷房完備のバス停が、
いくつも建てられていたのには驚かされました。


 波をイメージして建てられたというジュメイラ・ビーチホテルや、ドバイの新しい顔としてもはや
定着した観のある七つ星ホテルのバージュ・アル・アラブを羨望の眼差しで眺めます。これらの
ホテルには一泊の宿泊料が100万円を超える部屋もあるとの事。何か、とんでもなく場違いな
所に来てしまいました…。(^^;



ジュメイラ・ビーチホテル




こちらはバージュ・アル・アラブ

 


ここまで来ると、新市街の向こうに建設中の巨大
なタワー型の建物が見えていたので、場違いつ
いでに行ってみることにします。近づくにつれ、そ
のタワーは高さをどんどんと増していきました。ま
るで近づくものを圧倒するかのように…。


 ブルジュ・ドバイです。完成時の高さは800mを
超え、世界最高の高さを誇るというこの建物は
2009年の完成を目指し、工事が急ピッチで進め
られています。


 周囲に目を移してみても、この近辺には他にも
高層マンションやホテルなどが次々と建てられて
います。また、新市街と旧市街とを結ぶ鉄道も現
在敷設中であり、インフラの整備も着々と進めら
れています。なんでも世界中のクレーンの二割が
現在この地で稼動しているとの事だそうです。い
やはやオイルマネーの力、恐るべしというところ
です。









ドバイの街は今まさに建設ラッシュ




世界最高の高さを誇るブルジュ・ドバイ



 すっかり圧倒されてしまった筆者は、食事を済ませ、陽も暮れなずむ頃新市街をあとにしま
す。バスを乗り継いでユースに戻り、荷物をまとめタクシーにて空港へ。


 あらゆる意味で"ホット"な街・ドバイでの思い出を胸に刻み、関空行きのエミレーツ航空・
EK316便に乗り込む筆者でありました…。








 以上が、約一週間に及ぶ今回のアラビア旅行のレポートですが、短い期間ながらも大変貴
重な経験をすることがすることができたと確信しています。


 われわれ日本人にとって、今まであまり馴染みのなかった中東のイスラム国家をいくつか周
る事ができたことは、彼らの持つ宗教観や文化にわずかながらですが触れることができ有意
義でした。


 これからも、未知なる世界を旅することへの冒険心&好奇心を胸に、一つでも多く国境を越え
てやろうと心に固く誓う筆者でした…。







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