12月28日 (東京→)ホーチミン





<第一日>


 酷寒の日本を離れ、日本航空のジャンボ旅客機にてベトナムのホーチミン(サイゴン)・タンソ
ンニヤット国際空港に降り立ちます。


 既に夜の11時を回っていましたが、この地方独特の湿気を含んだ暑い空気が筆者の体を包
みます。熱帯地域に来たことを実感せずにはいられない瞬間です。





 空港にてタクシーを拾い、ダウンタウンへ。空港を出るとすぐに、ベトナム名物(?)のバイク
の洪水に出くわします。どこの通りも夥しい数のバイクの波…。ほとんどが日本でよく見かける
郵便配達用のバイクを「若干派手にしたような感じの車体」ですが、それに二人、三人、時には
四人以上の人間が乗って奇声を発しながら通りを走り回っています。中には赤地に金の星を
染め抜いたベトナムの国旗を振り回すものや、発炎筒を持っている者などもおり、なにやら国
全体が熱狂しているような極度の興奮状態でした。





 空港からホテルまで、僅か10km弱の道のりに1時間近く費やし、予約しておいたホテルに到
着。旅装を解き、ホテルのクラークに今日のこの騒ぎはなんなのかと問いました。クラーク曰
く、この日の夜に行われた東南アジアのサッカー大会の決勝で、ベトナムがライバルのタイを
破り、優勝したとのこと。なんでもこの大会は1990年代半ばから2年に一度行われており、これ
までタイとシンガポールがずっと優勝を分け合ってきたのだそうです。今回初めてベトナムが2
強の壁を破り、初優勝を飾ったため国中が大騒ぎになっている模様。





 今までこのような大会があったことも知らなかったし、ベトナムがここまでサッカー熱が高い国
であることも知らなかったので余計に衝撃的でした。


 到着早々、いきなりベトナムの毒気に当てられてしまった筆者は、街の喧騒も鳴り止まぬ中、
少し早めに床に就きました。







旗を持ちながらバイクに跨る群集



ベトナム、初優勝(現地映像より)





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