![]() 3月15日 ニューヨーク
<第八日>
昨日、やっとの思いで確保したこのホステルは男女混成の相部屋で設備もやや古いものでし
た。しかし思いの外交通の便が良く、マンハッタンのどのエリアにもさほど時間を要さずに行く 事ができます。 この日はまず、ホステルからわずか徒歩にして15分のタイムズスクエアへ。ここはかつてニ
ューヨーク・タイムズ紙の本社ビルがあったことからその名が冠せられました。劇場や映画館 が数多く建ち並ぶ世界演劇界の"中心地"「ブロードウェイ」もまさにこの辺り。
タイムズスクエアからは地下鉄1番線に乗ってマンハッタン島の南を目指します。終点のサウ
スフェリー駅で下車し、バッテリーパークへ向かいます。驚いたことに、そこには長蛇の列がで きていました。そう、ここからはリバティ島行きのフェリーが出ているんです。筆者も早速チケッ トを買って並びます。 それにしてもアメリカは警備が厳しーっ!数十分待たされた後、フェリー乗り場前の仮設小屋
にてセキュリティチェックを受けます。手荷物は入念に調べられ、さらに空港バリの金属探知機 を使ったボディチェックも受けなければなりません。それらをすべてクリアし、やっとの思いで乗 船しリバティ島へ。船内は満員の大盛況。約15分ほどで到着、はやる気持ちを抑えつつ下船 します。 そこでは、自由の国・アメリカのシンボルと万人が認める「自由の女神」が真っ青な空に右手
を高々と掲げて筆者を待っていてくれました。 この女神像が建立されたのは1886年。フランスが、アメリカ独立100周年を記念して贈っ
たといわれています。寄贈後さらに100年以上たった今日では、世界で最も有名な女神像で あるといっても過言ではないでしょう。 入場券をゲットし、女神像の内部へ。以前までは王冠部分のところまで自由に行けたそうで
すが、あの同時多発テロ以来、事前申込みのツアーでない限り行けなくなってしまったとのこ と。そのため、この日入ることができたのは足元の台座部分まででしたが、それでも充分満足 しました。ここから見るマンハッタンの姿もまたいいものです。 ![]() 自由の女神 リバティ島を満喫したあとは、再びフェ リーにてバッテリーパークへ戻り、しばらく北に向かっ
て歩きます。足を止めたところがグランドゼロ。そう、かつて世界貿易センタービルが並んで建 っていたところです。今では大規模な工事が行われ、ここであの惨劇が起こったのかという事 が俄かには信じられませんでした。しかし、亡くなられた方々の名前が刻まれた掲示板や、そ こに掲げられた花束を見た時に、ああ、やはりここだったんだなという厳しい現実に直面しまし た・・・。テロ後、アメリカは首謀者がいるとされる中東のイラクを報復攻撃。大勢の一般市民が 犠牲になりましたが、戦争はまだ終わっていません。
その後は昼食をとり、地下鉄でワシントンスクエアへ。パリの凱旋門を小型化したような白亜
のアーチが筆者をお出迎え。人口700万人を誇るニューヨークにあったまさに都会のオアシ ス。 ここからは五番街を歩きます。有名なブランド店や高級貴金属店が軒を連ねるその様は、ま
さに世界最先端の流行発信地。クライスラービルやメットライフ(旧パンナム)ビルといった超高 層建築物も目立ちます。
そして、少しづつ移動しながら待つこと約2時間、ついに展望台へと到達。そこで筆者が目に したモノは……想像を遥かに上回る、実に美しい夜景でした。闇の中に浮かび上がる、無数に 散りばめられた宝石群…。まさに「世界一」の夜景がそこには広がっていました。 ![]() 世界一とも称されるニューヨーク・摩天楼の夜景 ![]() |