10月8日 ドーヴァー





<第十二日>


 今日はここ、ドーヴァーの市内観光です。小さいながらも歴史の重みを感じさせてくれる教会
などを見て歩きながら、この街最大の観光名所であるドーヴァー城へ。






ここドーヴァーは散策が楽しい町。




至る所に由緒正しい教会が建っている


 



ドーヴァー城

 ドーヴァーは、海峡を隔て、大陸とはわず
か30数キロしか離れていません。


 それゆえ太古の昔から、ここが戦略上とて
も重要な位置を占めていただろうことは想像
に難くありません。


 12世紀、ヘンリーU世によって大規模な縄
張りがなされたこの城は「イギリスの鍵」と呼
ばれたそうです。



 その後もフランスとの百年戦争や、ナポレ
オンの侵攻などに備え、防備はますます強
化されていきました。

 また、第2次大戦の折にもドイツ軍迎撃の最前線として、重要な役割を果たしたことは言うま
でもありません。砲台跡の上には戦時中使われた対空砲などが展示されていました。

 また、シークレットトンネルと呼ばれた長大な秘密の地下通路も見学できるようになっていま
す。さらに、強固な城郭も非常に良い状態で保存され、散策をしていても実に気分が良いとこ
ろです。


 筆者としましては、何か「探していたヨーロッパ」をようやく見つけられたような気がしました。






第二次大戦で使われた対空砲




シークレットトンネル内の無線室



 古城見物を満喫し、港湾地区へ足を向けます。この地方特有の「ホワイト・クリフ」と呼ばれる
白亜の岸壁が周囲の風景とマッチしてとても美しく見えました。


 多くの旅行者の方が「ただの中継地」として通り過ぎてしまうここドーヴァーですが、パリやブ
リュッセルといった大都市では決して味わうことのできない「何か」を、この街は確実に持ってい
ました。


 


     ホワイト・クリフ(白亜の岩壁)