![]() 1月27日 ソフィア→テッサロニキ→
<第八日>
それにしても、何故早朝の国際列車をホームのハジッコの、訳の分からない所から出発させ るのか理解に苦しみます。 駅の表示なども不親切でした。おかげで彼のような「商売(?)」も成り立つのかもしれませ
ん。もし彼がいなければ、列車に乗り遅れたであろうことは間違いのないところでした。ブルガ リアの、一方の「現実」を見てしまったような気がしてとても残念です。 とりあえず、何とか列車に間に合ったので一眠り。しばらくして起きてみると、列車はギリシャ
との国境に差し掛かっていました。 出国審査のために係官が車内に入ってきます。その後30分ほどでリスタートしましたが、今
度はギリシャの入国審査のためプロマホナスという駅に停車。駅名の表記も、いつの間にかキ リル文字からギリシャ文字のそれに替わっていました。 入国チェックと機関車の交換を終えた列車は約2時間後のPM1時、ようやくテッサロニキに
到着。ここテッサロニキはギリシャ第2の都市であり、「北の玄関口」と呼ばれているそうで歩い ていても随分と賑やかな印象を受けます。 ルーマニアやブルガリアではまず目にすることのなかった日本製のオートバイを多く見かける
ようになりました。それだけこの国が裕福であることの証でしょう。 駅より15分ほど歩くと、テルマイコス湾に面した雰囲気の良い通りに出ました。
海に照りつける陽光が眩しかったです。汗ばむほどの暖かさ(暑さ?)に、筆者はコートを脱い
で腕まくりをしなければなりませんでした。 しばし海を眺めながらの心地良い散策を楽しみます。塔頂部にギリシャの国旗をはためかせ
るホワイトタワーや、かつてこの地をはじめ地中海や中東にまで勢力を伸ばした古代マケドニ アの王・アレキサンダー大王の像などをファインダーに収めました。 その後は、ガレリウス帝の霊廟として建てられた巨大な教会・ロトンダや、そのガレリウスが
ペルシャ軍との戦いに勝利した記念に造らせたという凱旋門を見学。かつてビザンチンの昔よ り栄えてきたテッサロニキだけに、歴史的な見所にはこと欠きません。 また、郊外にもペラやヴェルギナといった古代の遺跡も数多く点在しているとの事です。
その後は駅に戻り、アテネ行き夜行列車のチケットを購入。夕食をとるなどして時間をつぶ
し、乗車時刻になったので車内へ。 この日の寝台はクシェットと呼ばれる簡易寝台。向かい合わせに上・中・下と3段のベッドが
並んでいます。 ちょうど一晩(約7時間)でアテネに行けるという便利さから利用者の数も結構多かったです。
しかし、何より筆者にとって有り難かったのは、寝台料金コミで約4千円という安さに加え、国 内列車のため深夜のパスポートチェックが行われないということでした。(笑) ![]() |