6月21日 シアトル→ポートエンジェルス→ヴィクトリア





<第二日>


 AM7時起床し、キッチンに向かいます。ここではフルーツとワッフルが食べ放題。筆者も見よ
う見まねでワッフルを作ってみました。カナダやヨーロッパからの旅行者たちと会話をしながら
朝食を済ませ、ユースから程近い所にあるパイクプレイス・マーケットへ。


 ここは新鮮な魚介類やフルーツなどの生鮮食品はもちろん、シャレたアクセサリーや各種の
土産物などが売られている巨大市場です。長い歴史を持つこのマーケットは今年が丁度誕生
100周年。周囲ではマーケットのシンボルであるブタ君が、デコレートされた姿で筆者を出迎え
てくれました。






パイクプレイス・マーケット




マーケットのシンボルであるブタ君



 ひとしきり市場内を冷やかし、ここから程近いスターバックスの1号店へ。ここシアトルは北米
を代表するカフェ文化の中心地。店内には黄金色に輝く「FIRST STARBUCKS」のエンブレ
ムが建てられていました。筆者もアイスラテを購入し、ユースに戻ります。


 チェックアウトを済ませ、グレイハウンドのバスターミナルへ。昨日のうちに予約を入れておい
たオリンピックバスラインズの「ポートエンジェルス」行きのバスを待ちます。しばらくしてバスが
到着しましたが、キャンピングカーを少し大きくしたような感じの小さな車両でした。






スターバックス1号店のエンブレム




オリンピックバスラインズのバス


 筆者を乗せたバスは昨日同様インターステ
ートハイウェイ5号線を北に向かいます。


やがてハイウェイをそれ、港町のエドモンズ
へ。そしてそのまま、ワシントン州営フェリーに
乗り込みました。どうやらこのバスはフェリーに
積載しやすいように小さく作られているようで
す。


 乗客はそのままバスの車内に残っていても
良いし、フェリーの船室に上がっていくことも許
されています。もちろん筆者はバスを降りまし
た。


 デッキにはピュージェットサウンドを渡る心地
良い風が吹いていました。



 対岸のキングストンまでの、わずか30分の船




港町・エドモンズを離れる

旅を楽しみます。程なくして船はキングストンに到着、筆者もバスに戻って陸移動を再開です。
 バスは変化に富んだ美しい海岸線や、エバーグリーンの森が続くのどかな山間を順調に飛
ばしていきます。古くから港町として栄え、映画「愛と青春の旅立ち」の舞台となったポートタウ
ンゼントを過ぎ、ようやくPM4時半、終点のポートエンジェルスに到着。バスの運転手に別れを
告げました。




 ここポートエンジェルスはオリンピック国立公園の玄関口ともいえる街で、ここを基点に公園
内の名所を巡る観光客も数多いとのことです。


 しかし筆者は一人、海沿いに建つM.V.コーホーフェリーの国際フェリーターミナルに向かいま
す。そう、ここから国境を越え、カナダに渡るために・・・。とは言え、手続きはいたって簡素。乗
船券(11.5ドル)を購入し、ただ船に乗り込むだけでOK。面倒なパスポートチェックなどは一切行
われず、これには少々拍子抜けしました。






ポートエンジェルスにて




M.V.コーホーフェリーでカナダへ!






ヴィクトリアの港に着岸

 この日のファン・デ・フカ海峡は穏やかでし
た。雲は若干多目ながら、船が大きいためか
揺れは殆どありません。快適な船舶による国
境越えでした。


 そして約1時間半の後、船はヴィクトリアの
港に着岸。船を降り、入国審査を受けます。


 しかし、要求されたのは税関申告書のみ。
あまりにもあっけない入出国の審査に、アメリ
カ・カナダ両国の結びつきの深さを感じまし
た。


 ここヴィクトリアは、他の多くの港町が持つ
雑然とした雰囲気が全くありません。シャレた
マリーナや整備された建物群などは、英国の
面影を残すエレガントな佇まいです。




雰囲気の良いバー

 港を離れ、海沿いのウォーフSt.を通り、歩
いて数分のユースにチェックイン。シャワーを
浴び、着替えを済ませます。


 一休みして体力を回復させ、夜の街へ。一
店の小粋なバーを見つけ、入店。ラッキーな
ことに、このバーでは世界各国の銘柄のビー
ルを飲むことが出来ました。


 ハイネケンやギネスを飲みながら、隣の席
に居合わせたカナディアンガイと世界のアル
コール談義に花を咲かせます。



 彼が日本のsake(酒:今では英語として認
知されています。発音は「サキ」。rice wine
という言い方も)について造詣が深かったの
には驚きました。
 ヴィクトリアでの第一夜はこうして優雅に、そして有意義に更けていきました。