6月23日 ヴィクトリア→バンクーバー





<第四日>



 AM7時ごろ起床し、周囲の散歩に出かけま
す。
 インナーハーバーに面する一角に建つのが
VIA鉄道のヴィクトリア駅。構内にはナナイモ
方面に向かう列車が出発の時を待っていまし
た。
 しかし、編成はわずか一両のみ。その上運
行は一日わずか一往復だけ。いかに車社会
のカナダとはいえ州都の駅にしては誠に物足
りない限りです。

 付近を一回りしてユースに戻り、出発の準備
を整えます。チェックアウトを済ませ、市北部に
あるサーニッチ半島行きのバスに乗車。



ヴィクトリア駅


 そしてバスに揺られること約30分、筆者はこの日のメイン目的地「ブッチャート・ガーデン」に
到着しました。

 この庭園は、世界中の草花を一堂に集めた壮大な植物公園。まさに「花と緑のガーデンシテ
ィ」と呼ばれるヴィクトリアを象徴する存在であるといえるでしょう。


 この日は土曜日ということもあり、園内は多くの人出で賑わっていました。


広大な敷地内にはバラ園や日本庭園、趣向を凝らした噴水池など、見所は盛りだくさん。


 中でもサンケン・ガーデン(沈床庭園)といわれる色彩も鮮やかな美しい庭園には、思わず目
を奪われてしまいました。






美しいブッチャートガーデンの花々




日本庭園





趣向を凝らした噴水




サンケン・ガーデン



 花々の競演を心ゆくまで楽しんだ後は、再びバスに乗ってサーニッチ半島を北上。車窓から
は針葉樹の森や、ノンビリと馬が草を食む牧場などが見え、気候の爽やかさともあいまってさ
ながら北海道へ来たかのような錯覚にとらわれます。


 やがてバスは終点のシュワーツベイへ。今度は乗船券を購入し、トゥワッセン行きのB.C.フェ
リーに乗り込みます。この船も先日乗ったM.V.コーホーフェリー同様、大きいためか揺れは殆
どありません。船はバウンダリー海峡に浮かぶ島々の間を縫うように進んでいきます。そして
約1時間半の後、トゥワッセン港に到着。すばやく下船し、バンクーバー方面行きのバスに乗り
込みました。






あたかも北海道のような風景




B.Cフェリー



 このバンクーバーもアメリカのシアトル同様、残念ながら旅行客にとって移動手段に恵まれて
いるとは言えません。一時間ほど乗ったところで今度は別のバスに乗り換え、ダウンタウンに
向かいます。 


 しかし2010年、冬のオリンピックが開かれることになったこの街は交通網の整備が急ピッチ
で進行中。そのため大規模な工事現場のすぐ隣を何度か通過することになりました。






サマージャズフェスティバル

 やがて、渋滞に巻き込まれつつもバスは何と
かダウンタウンに到着。筆者もバスを降り、予
約していたユースに向かいます。


 街では丁度「サマージャズフェスティバル」が
開かれ、多くの人手で混雑していました。雑踏
を潜り抜け、パウエルSt.に面するユースにチェ
ックイン。


 一泊15カナダドルと格安なこのユースは、ダ
ウンタウンの中心にあって交通の便がとてもよ
いところです。



 いつまでも続くジャズフェスティバルの陽気な
音楽をバックに、人口200万を誇るカナダ第3
の都市・バンクーバーの夜は更けていきまし
た。