12月30日 シェムリアップ⇔アンコール





<第三日>


 朝9時、バイクタクシーに迎えに来てもらいます。今日は彼に世界遺産として名高いアンコー
ル遺跡群を案内してもらうためです。


 再びリアシートに跨り、いざアンコール遺跡へ。遺跡はシェムリアップのダウンタウンからバイ
クで約20分の所にありました。途中、チケット売り場に立ち寄るのですが、観光客はそこで顔
写真を撮られます。その写真がチケットにプリントアウトされ、自分専用のチケットが渡されると
いうシステムです。転売を防ぐのが目的らしいのですが、いい記念になって面白いと思いまし
た。


 チケットを入手し、向かった所がアンコールトム。ここは一辺が約3km程もある四角形の巨大な遺跡です。クメール王朝最盛期の12世紀後半から13世紀にかけて築かれたこの大遺跡は、周りをシェムリアップ川から引いた水によって満たされた濠に囲まれています。


 濠を渡る橋の欄干に設けられた石仏群は歴史の重みを感じさてくれます。今からこの内部を見学するのだという気分が高まってきました。ここアンコールトムの中心的存在がバイヨン寺院。筆者も早速そこへ向かいました。寺院の内部は世界各国からの観光客で混雑していました。




欄干に設けられた石仏群
 みんなのお目当ては観世音菩薩の四面像。「クメールの微笑」と呼ばれるこの菩薩像は悠久
の時を超えて、訪れる者に安らぎを与えてくれます。



アンコールトム・「クメールの微笑」と呼ばれる観世音菩薩像




 その後筆者は、象の壁面彫刻がいくつも並ぶ「象のテラス」、その奇怪な形状が謎を呼ぶ変
則ピラミッド寺院「タ・ケウ」などの興味深い遺跡群を見学。とりわけ巨大なガジュマルの木の根
にすっぽりと取り込まれてしまった古寺院「タ・プロム」においては、大自然の持つ無限のパワ
ーに圧倒されました。




象のテラス



変則ピラミッド寺院 「タ・ケウ」


木の根に取り込まれてしまった「タ・プロム」



見事な造形美を誇る無数の彫刻群


 それにしても暑い!日本の夏も確かに暑いですが、さすがに東南アジア奥地の蒸し暑さはハ
ンパじゃありません。道端で売られていたカットパインを思わずほおばります。小休止を挟みつ
つ、筆者はいよいよ本日の最終目的地、アンコールワットへ。


 濠を渡って寺院の敷地内に足を踏み入れます。そのまま参道を進んでいくと、三本の特徴的
な塔が見えてきました。大きい。無数に造られた彫刻群の造形も実に見事。聞くところによる
と、独特の宇宙観を表現しているそうです。800年前のクメール王朝の権威たるや恐るべしとい
った所でしょう。今日でもこの建物はカンボジア国旗の中央に描かれており、国民の精神的な
拠り所となっています。




カンボジア国民の精神的拠り所「アンコール・ワット」


独特の宇宙観を表現しているという




 アンコールワットを充分満喫し、再びホテルへ。バイクタクシーの運転手に明日の空港までの
運転を依頼し、そこで彼と別れました。








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