![]() 10月21日 ドブロヴニク
<第六日>
今日は今回の旅のハイライトとも言える、ドブロヴニクの旧市街観光を楽しみます。
ゆっくりとした食事を済ませ、ホテルをスタート。絶好の晴天の下、「アドリア海の真珠」と謳わ
れるドブロヴニクの街が、その名に恥じない輝きを放っていました。 ![]() 世界遺産・ドブロヴニク旧市街 ここドブロヴニクは、周囲を高い城壁が巡らす城塞都市。内部へは、いくつか設けられている
門より入らなければなりません。そのうちの一つであるプロチェ門より旧市街へ入ります。 程なくして人通りの多い、賑やかな通りに出ました。市街を東西に貫くプラツァ通りです。
このプラツァ通りを挟み、南側にはローマ人街が形成され、北側にはスラブ人街が形作られ
ていったそうで、町ができた7世紀当時は海峡で隔てられていたとの事。その海峡は12世紀に 埋め立てられ、ドブロヴニクの街はひとつになったわけですが、現在では旧市街随一のメイン ストリートとなっており、通りの両側には土産物屋やおしゃれなカフェが建ち並んでいます。
プラツァ通りの最も東側に位置する建物がスポンザ宮殿。傍らに大きな時計塔を持つこの宮
殿は、ドブロヴニクがラグーサ共和国として栄えた16世紀当時、税関として建てられたそうで す。現在では古文書などを展示する博物館として多くの観光客を集めています。 スポンザ宮殿とは逆の、プラツァ通りの西端に位置する大きな円筒形の建造物はオノフリオ
の大噴水。15世紀、ナポリの土木技術士、オノフリオ・デラ・カーヴァによって造られたこの泉 は、完成後600年近い時を経た現在でも、新鮮な清水を我々に提供してくれています。
泉にてノドを潤した筆者は、ドブロヴニク名物の城壁巡りにチャレンジ。チケットを購入し急な
石段を歩きます。登り切った城壁の上からは、オレンジ色の屋根が鮮やかな世界遺産・ドブロ ヴニクの街並が見えました。遠くに望むアドリア海のブルー、さらには沖合いに浮かぶロクル ム島のグリーンと相まって美しいコントラストを描いていました。緩やかに流れる海風もまた大 変心地良いものがありました。
尚、このドブロヴニクですが、クロアチアが旧ユーゴスラビアから独立を宣言した1991年、大
変な危難に見舞われました。独立を認めようとしないセルビア人中心のユーゴスラビア軍が、 旧市街を攻撃。二千発に及ぶ爆弾の雨を降らせました。内戦は多くの死傷者を出し、この地 に多くの爪痕を残しました。しかし、復興にかける地元の方々の努力は実を結び、今日では世 界各国より大勢の観光客を魅きつけています。
その後はホテルに戻っての小休止をはさみ、夜も暮れなずむ頃再び旧市街へ。ライトアップ
された旧総督邸が、筆者を中世の時代へと誘ってくれました…。 ![]() 中世にタイムスリップしたかのような夜の旧市街にて。写真は旧総督邸
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